2013年09月08日

施工不良は普通のこと

自宅建築の数年前に八ヶ岳で別荘建築を専門にしている
工務店の社長に話を聞きに行ったときに初めて知りました。
建築業界は施主にとってはひどい業界であることの説明を受けたのです。
その時には夫婦で衝撃を受けました。

その工務店に依頼すればある程度の安心は得られたのですが
結果的には別の工務店に発注することになりました。

そうなると自宅建築時の過大見積もりや手抜きに施工不良の不安が
あまりにも大きいので自ら建築士の資格を取ることにしました。

不安な場合は第三者の建築士に依頼する方法が一般的ですが、
建築士の資格を取るほうが時間と努力は必要ですが安上がりだし、
自分で判断できるほうが後々大きなプラスになると考えました。

それぐらい不安になるほどの建築業界の実態について説明を受けたのです。
そしてそれは事実でした。
自宅の建築中に残念ながらよくわかりました。

建築工事中は問題解決の連続と思っていなければいけません。
不適切な見積もり費用を計上されていたり、
ちょっと目を離すといい加減な施工をされてしまいます。
特に短期間で工事を終える専門業者は要所要所で確認が必要です。
工事が終わってからの施工やり直しはお互いに不幸です。
途中でストップを指示するのは思いやりでもあります。

発覚すればやり直しを指示されるからそんなことはないと思うのは大間違いです。
建築後に見えなくなるところは発覚の可能性はほぼゼロだからです。

だから、そういう施工が当たり前のようになっています。
悪気があるのではなく、それが標準なのです。
ただしきちんとした工事業者もあるのでラッキーな場合は
そういう業者に施工してもらえますが施主に選択権はありません。

建築後に確認できるのは、通常の住宅であれば外壁周りと内装だけです。
構造部分はほぼ見えません。壊さない限り完全に見えないところだらけです。
建築後の引き渡し前に床下に潜って点検する施主すらまずいません。

数年前に大手住宅メーカーの建売(一部注文可能)住宅の合同内覧会での
引き渡し前の点検立会いを購入者に依頼されたことがありました。

そのときは敷地の境界確認から床下・屋根裏など確認できるところ、
各種仕上げの状態、各部の水平状態、水回りの排水テスト、建具の作動、
設備の作動などを検査しました。
修正や不足などを指示する箇所が数多く出るのが普通です。

しかし他の購入者(全部で10棟くらい)からは修正事項は
ほとんど出ないので他の購入者から驚かれたそうです。
(なぜ、あのお宅だけあんなに施工不良が多いのかと。)

違うのです。他の物件の購入者は何が不良になるのか分らないから何も言えずに
説明を受けるだけで引き渡し前チェックが「問題なし」として終わっているだけなのです。

その後の話を聞くと、入居後1年ほどしてから周囲の建物はあちこちと
大がかりな不具合改修の工事が入っていたそうです。
これらの住宅は安売りの建売物件ではありません。
土地と建物で7000万円以上の物件でした。

大手の住宅メーカーの建物でも実際に工事するのは工務店の手配する外注業者です。
そしてその入れ代わりはかなり激しいようです。
入れ替わりが激しい時点で何かがおかしいです。
10年前と同じ専門業者(電気とか給水とか)を使っている工務店は
協力業者に恵まれていると感じます。

建築業界がこうなのは、戸建て住宅だけでなく大規模建築やマンションでも同じです。
設計がきちんとしていても、工事は設計者が会ったこともない下請け業者となれば
施工状態を見に行かないで不良になるのは半分は設計者の責任だと思います。
きちんと施工できていることを見届けることこそ建築士の役割です。

そうなっていない現状が多くあるのは、プロ意識の薄い建築士が少なくないのか
それとともに知識も責任感もない施工責任者や現場監督が多いのか?
ミスや不良を正す歯止めがなければ建築主が知る由もありません。

通常の戸建て住宅では現場監督はほぼいないのが普通です。
現場監督という担当者が書類に記載されていても、それは書類上のことで
現場の施工の監督ではなく進行状態のチェックをたまに見に来るのが実態です。
現場監督に建築士資格は不要です。
法的には建築士が行わなければいけない工事監理というシステムが
義務付けられていますが実態は書類に名前が記入してあるだけです。

技術大国の日本なのに建築業界に限っては残念ですが不思議な実態です。
http://www.bengo4.com/bbs/35388/
http://www.rakunism.com/trouble/59/
http://31haseko.web.fc2.com/
http://www.eonet.ne.jp/~kinkikanri/newpage2.html
http://sakurajimusyo.com/expert/example/
posted by DIY建築士 at 17:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 施工不良に注意! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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