2013年09月10日

雨の中でやると施工不良

屋根工事は雨の日にやってはいけません。
小学生でも理解できると思います。

屋根工事の一例としては屋根下地の合板の上に防水シートをかぶせ
さらに屋根材(金属・スレート・瓦)を固定します。

雨の中で下地が濡れた状態で防水シートをかぶせるとどうなるか。
これが防水防湿シートだった場合は下地にしみ込んだ雨水は
長期間抜けません。数年も抜けないかもしれません。
そのまま滞留して合板を腐らせる可能性が大きいです。

こんな状態で太陽光発電パネルを載せたら、屋根裏ですぐに
結露とカビが発生して2〜3年でグスグスにやわらかく腐る率99%です。

しかし雨の日でも屋根工事は行われます。
下(道路)からは下地の濡れ具合などは見られていないし
しかも屋根を葺いてしまえば完全に隠れてしまいます。
クレームが発生する可能性は限りなくゼロに近いのです。

腐ったとしても発覚するのは数年先なので
その時には新築時から濡れていたという証拠など出せません。
建築主に不利益が発生することを知っていて行う未必の故意です。

雨天での屋根工事は確信的にやっており、その理由は
施工業者または工務店のスケジュール上の都合です。
晴れの日を待つと日程が延びるからです。
工期の短縮が至上命令なのかもしれません。

先日、庇の屋根葺き工事でこれに遭遇してしまいました。

P1180109a.JPG現場を見に行くと、あ!!!ちょっと!

雨の中で屋根葺きの職人が仕事しています。
雨除けに被せてあったブルーシートを
はぎ取って屋根下地がびしょびしょ。

P1180107a.JPG防水防湿シートの下に雨水が入って
溜まり始めていました。
しかも下地合板がむき出しで濡れてる部分がある!

この現場は私が関与していたので
即座に工事ストップ。
同時に工務店の担当者に工事中止報告とクレームの電話。

施工業者を手配したのは工務店の現場責任者。
それも現場に来ないで作業を丸投げ。
天気の様子を見て施工すると言っていたはず。

翌日、なぜこうなるのか問いただすと、
なんと現場責任者が雨天でも工事の進行を認めていた!!
あなたたち!自分の家なら絶対やらないでしょ!!

住宅を作るプロたちの行動としては信じがたいことですが
これは建築現場で起きている事実です。

私にもあまい部分がありました。
現場責任者の名刺には、二級建築士と1級建築施工管理技士の
国家資格名が入っていたので任せられると思い込んでいました。
今後は名刺に書かれた資格はないものとして打ち合わせることにします。

工事の中止をしても晴れたらすぐに再開できるわけではありません。
まず途中まで施工している屋根材を外させなければなりません。
そして防水防湿シートを剥がして濡れてしまった合板を乾かします。
全部乾いたのを私が確認しなければ、工事再開の許可は出しません。
その後も工程ごとに進行前には必ず私が確認。
確認をすっ飛ばして勝手に工程を進めたらやり直しです。
一定期間で下地が乾かなければ合板の貼り直しとなります。

雨の日に余計なことをするからこうなるのです。
二度手間以上の手間がかかるのです。彼らはとても不愉快なはず。
私も余計な仕事が増えるので非常に不愉快。

こういったことの再発防止を考えましたが・・・。
国家資格と専門知識を持って監督する立場の人が不適切な指示をしているし
職人は指示されればその通りに作業するので・・・。

・・・・。
・・・・?

現場(手配)担当者への確認や指示を徹底しても、
不適切な施工を防ぐことができないことを経験した以上・・・。

現場に立ち会うことしか抑止方法は見当たりません。

一般的に現場監督(建築士資格不要)は戸建て住宅の工事現場には常駐しません。
現場に滞在していたとしてもスケジュールの管理が重要な業務であり、
施工状態の判断はしない・できないケースが普通です。
だから現場監督の有無と施工不良の有無はほぼ関係ありません。
posted by DIY建築士 at 16:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 施工不良に注意! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。現在新築建設中の市村と申します。この記事を読ませてもらい今、すごく心配でたまりません。
本日、雨の中屋根のルーフィングをはられてしまいました。昨日も雨が降っていて木がぬれている状態で、今日も屋根の作業中には雨が降っている状態でした。
このような状態、悪天候でルーフィングをはってこのままスケジュール通りに新築の建築をすすめてしまうかと思うと恐ろしくなりコメントさせていただきました。
Posted by 市村です。 at 2018年05月11日 00:44
市村さん コメントありがとうございます。

この状況で行動を起こしたのはとてもラッキーです。
工務店が行った工事は以下の不法行為です。

監理建築士が不在で重要な工事が行われたこと。
または、監理建築士が将来大きな損害が発生する
こと知りながら工事を進めたこと。(未必の故意)

今、すべきことは工務店に連絡して、
すぐに屋根工事の中止を指示することです。

何を言われても、屋根工事部分は中止。
ルーフィングを剥がして屋根下地が完全に乾いてから
新品のルーフィングで再施工しなければ、数年後には
必ず屋根はかびるか腐ります。

工務店は後戻りできない様に急いで屋根工事を
進めるつもりのはずですから、有無を言わせず
中止させてください。

その後については、工務店の対応次第です。

知り合いの建築士を呼んで話をしますか?
と、交渉してください。
いざとなれば、私が交渉してもいいですし、
周辺の建築士事務所に相談しても間に合います。

とにかくすべきことは工事の中止です。

こういうことは、たまたま発生していることではなく
日常的に起きています。
対処できた建築主はラッキーです。

建築主は市村さんです。

気付かない屋根の悲鳴
http://diy-resort.seesaa.net/article/369474629.html
Posted by DIY建築士 at 2018年05月11日 07:33
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